1 公的年金シミュレーターの概要

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公的年金シミュレーターは、厚生労働省が開発した年金額簡易試算ツールです。
令和2年の年金法改正で、受給開始年齢の選択肢の拡大や被用者保険の適用拡大が進められる中、改正内容を踏まえた仕組みの下で、パソコンやスマートフォンを用いて、自分の将来の年金額を簡単に試算できるサービスを提供するものです。

公的年金シミュレーターの特徴は、次のとおりです。
① ねんきん定期便の二次元コード情報を利用するなどして、老齢年金の年金額を簡単に試算することができます。
② 働き方・暮らし方の変化によって年金額にどのような変化が生じるか、直感的な操作でシミュレーションできます。
③ 利用に際して、ID・パスワードの登録は必要なく、また、個人情報は記録、保存されません。

この他、年金受給開始時点における税・保険料の大まかなイメージを示す機能も付属しています。
公的年金シミュレーターの改善点等のお気づきの点がございましたら、お手数ですが厚生労働省「「国民の皆様の声」募集 送信フォーム」にご意見をお寄せいただければ幸いです。

https://www.mhlw.go.jp/form/pub/mhlw01/getmail

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公的年金シミュレーターは、将来受給可能な年金額を手軽に試算したい方を利用対象としており、若年世代を始め、幅広い年代の方に利用いただくことを想定しています。
なお、年金額の試算の際に入力できる年齢(生年月日)は、16歳から71歳までとなっています。
※ 日本年金機構以外の機関からねんきん定期便が送付されている方(公務員の方等)は、定期便の二次元コード情報を通じたアクセスはできませんが、暮らし方・働き方を入力することにより、シミュレーターを利用することが可能です。

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公的年金シミュレーターは、年金額を簡易に試算するという観点から、性別や配偶者情報の入力を求めていないほか、働き方・暮らし方の入力を年単位で行うようにしており、試算結果は実際の年金額とは必ずしも一致しません。
より正確な年金見込み額の確認をする場合には、日本年金機構の「ねんきんネット」の活用をご検討ください。

ねんきんネット(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/n_net/index.html

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公的年金シミュレーターのご利用方法について、動画及びチラシ・リーフレットによる使い方ガイドや新着情報をまとめて厚生労働省ホームページの「公的年金シミュレーター使い方ホームページ」に掲載しています。

https://www.mhlw.go.jp/stf/kouteki_nenkin_simulator.html

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公的年金シミュレーターで試算できるのは、老齢年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)です。
その他の障害年金、遺族年金等は試算できません。

2 主な機能・仕様

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パソコン、スマートフォンともに利用可能です。ねんきん定期便の二次元コードをスマートフォンのリーダー機能で読み込んでアクセスできるほか、公的年金シミュレーターのウェブサイトにアクセスすることにより利用できます。

※ ねんきん定期便の二次元コードは、令和4年4月発行分以降のものが対応しています。(令和4年3月分以前のものは、シミュレーターには対応していません。)

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公的年金シミュレーターには独自の印刷機能はありませんので、試算画面を印刷したい場合は、ブラウザの印刷機能をご利用ください。

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公的年金シミュレーターには試算結果をCSV形式で出力する機能があります。
試算実施後、試算画面の最下方に「試算結果を出力」というボタンがありますので、そちらを押下していただき保存してください。

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「試算結果を出力」ボタンを押下すると、ブラウザのダウンロード機能が作動するので、そちらの機能を用いて端末の任意の場所に保存してください。

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スマートフォンやタブレット端末の横向き表示には対応していません。縦向き表示でご利用ください。

3 公的年金制度について

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老齢年金を受け取るためには、公的年金に10年(120か月)以上加入していることが必要となります。
詳しくは、日本年金機構のウェブサイトをご確認ください。
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/jukyu-yoken/20150401-02.html

※ 公的年金シミュレーターでは、ねんきん定期便の二次元コードの読込み時や働き方・暮らし方欄の期間を入力後の試算時に、受給資格期間を満たしているか判定しており、その後「受給開始年齢」のスライドバーを65歳から動かして、繰上げ支給/繰下げ支給の受給額を表示した場合、その時点で再度判定は実施していないため、実際には繰上げ支給/繰下げ支給できない場合があります。

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20歳から60歳になるまでの40年間の保険料をすべて納めると、満額の老齢基礎年金を受け取ることができます。
詳しくは、日本年金機構のウェブサイトをご確認ください。
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/jukyu-yoken/20150401-02.html

なお、老齢厚生年金は報酬(給料やボーナス)や加入期間(会社などにお勤めになった期間)により年金額が変わります。

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老齢年金は、原則として65歳から受け取ることができますが、希望すれば60歳から65歳になるまでの間に繰り上げて受け取ることができます。ただし、繰上げ受給の請求をした時点に応じて年金が減額され、その減額率は一生変わりません。
また、老齢年金は、66歳以降75歳までの間で繰り下げて増額した年金を受け取ることもできます。繰り下げた期間によって年金額が増額され、その増額率は一生変わりません。なお、老齢基礎年金と老齢厚生年金は別々に繰り下げすることができます。
繰上げ・繰下げ受給に当たっての留意事項については、日本年金機構のウェブサイトをご確認ください。

年金の繰上げ・繰下げ受給(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/kuriage-kurisage/index.html

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国民年金第1号被保険者や任意加入被保険者(65歳以上の方を除く)の方は、国民年金保険料に付加保険料を上乗せして納めることで、受給する年金額を増やせます。
付加保険料は月額400円であり、付加年金の年金額は、200円×付加保険料納付月数となります。

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公的年金制度の概要については、厚生労働省の年金ポータルをご覧ください。
また、年金に関する用語の意味を知りたい場合には、日本年金機構の年金用語集をご覧ください。

年金ポータル(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/nenkinportal/index.html
年金用語集(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/service/yougo/index.html

4 試算画面への入力(基本操作)

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生年月日に応じて受給開始時期(いつ65歳になるのか)を判断するため、生年月日の入力が必要となります。
なお、ねんきん定期便に記載されている二次元コードにも生年月日情報は収録されておりませんので、二次元コードから公的年金シミュレーターを利用される場合にも、生年月日の入力が必要となります。

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ねんきん定期便の二次元コードからではなく、ウェブ検索から利用する場合には、働き方・暮らし方の入力欄に先にデータを入力することが必要となります。入力しない場合、「試算する」ボタンを押下しても試算はされず、グラフやスライドバーも非活性(グレー)となります。
一方、二次元コードを読み込んだ場合はその中に試算の基となる情報が含まれているため、生年月日を入力し「試算する」ボタンを押下するだけで、グラフが表示されスライドバーも動かすことができます。

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二次元コードを読み込んだ場合、現在の加入条件が60歳になる直前まで継続すると仮定して試算した見込額が表示されます。
公的年金シミュレーターでは、働き方・暮らし方について年単位で期間を入力するため、ご自身の年齢から60歳になる直前までの期間を表示する場合、最後の年は「59歳」として表示されます。(ご自身で入力する際に、最後の年を「60歳」と入力すると、60歳になってからの1年間が含まれることになります。)

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ウェブ検索(二次元コードの利用なし)から利用する場合、働き方・暮らし方を入力しないと、スライドバーは活性化(グリーン)になりません。
また、働き方・暮らし方を入力した場合、以下のとおり、最後に入力された年金の加入状況に応じて、スライドバーは活性(グリーン)または不活性(グレー)になります。
①「今後の年収」や「就労完了年齢」は、最後に入力された加入状況が厚生年金保険の場合、スライドバーがグリーンになり、操作により年金額が変化します。(国民年金の場合は、グレーになり操作できません。)
②「受給開始年齢」は、最後に入力された加入状況が厚生年金保険、国民年金いずれの場合もスライドバーがグリーンになり、操作により年金額が変化します。

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国民年金保険料の納付状況の欄が「確認中」「未加入」の場合、公的年金シミュレーターでは、今後国民年金に加入し保険料を納付するという前提で年金額を試算します。

5 試算画面への入力(働き方・暮らし方)

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「学生・働いていない(国民年金第1号)」を選んでください。
ただし、厚生年金に加入している場合は「会社員・公務員(厚生年金)」を選んでください。

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現在の年齢から19歳までの期間については何も入力せず、20歳以降の期間について入力してください。
ただし、現在厚生年金に加入している場合は「会社員・公務員(厚生年金)」を選んでください。

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現在の年齢から19歳までの期間については何も入力せず、20歳以降の期間について入力してください。
ただし、現在厚生年金に加入している場合は「会社員・公務員(厚生年金)」を選んでください。

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16歳から19歳までの期間については何も入力せず、20歳以降の期間について入力してください。
なお、中学生の方が公的年金シミュレーターを利用する場合は、最初の生年月日の欄で、2007年1月1日生まれ以降は入力できないため、それ以前の生年月日を入力して試算してみてください。

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以下の両方の条件に当てはまる方は「パート・アルバイト(厚生年金)」を選択してください。
当てはまらない方は、ご自身の状況に応じて、「パート・アルバイト(国民年金第1号)」または「配偶者の扶養(国民年金第3号)」を選択してください。

①労働時間

1週の所定労働時間が一般社員の4分の3以上

②労働日数

1月の所定労働日数が一般社員の4分の3以上

(例)一般社員の1週の所定労働時間が40時間で、1月の所定労働日数が20日である場合
   1週の所定労働時間40時間×3/4以上=30時間以上
   1月の所定労働日数20日×3/4以上=15日以上

※上記以外でも、週の所定労働時間が20時間以上である他一定の要件を満たす場合に、厚生年金の適用を受けることがあります。詳しくは、厚生労働省の適用拡大特設サイト(https://www.mhlw.go.jp/tekiyoukakudai/)をご覧ください。

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2以上事業所勤務の試算には直接対応しておりません。
なお、働き方・暮らし方の入力欄で「会社員・公務員(厚生年金)」または「パート・アルバイト(厚生年金)」を選択し、年収欄に2以上事業所からの賃金の合計値を入力することで、概算を試算することができます。

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日本の公的年金に加入していた場合は、国内と同様に入力してください。年金制度に加入していなかった場合は、その期間は飛ばして入力してください。

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年金制度に加入していないか、保険料を納めていなかった場合は、その期間は飛ばして入力してください。

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個人の年収を入力してください。

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働き方・暮らし方の各入力欄の上限値および下限値は以下のとおりです。

<ねんきん定期便の二次元コードをご利用されている場合>

①「自営業・フリーランス(国民年金第1号)」「パート・アルバイト(国民年金第1号)」「学生・働いていない(国民年金第1号)」「配偶者の扶養(国民年金第3号)」を選択した場合

期間:ご自身の年齢~59歳

②「会社員・公務員(厚生年金)」「パート・アルバイト(厚生年金)」を選択した場合

期間:ご自身の年齢~75歳
年収:0~990万円

<ねんきん定期便の二次元コードをご利用されない場合>

①「自営業・フリーランス(国民年金第1号)」「パート・アルバイト(国民年金第1号)」「学生・働いていない(国民年金第1号)」「配偶者の扶養(国民年金第3号)」を選択した場合

期間:20歳~59歳

②「会社員・公務員(厚生年金)」「パート・アルバイト(厚生年金)」を選択した場合

期間:16歳~75歳
年収:0~990万円

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公的年金シミュレーターでは、働き方・暮らし方について年単位で期間を入力するため、入力した年については1年間を通じて同じ働き方・暮らし方を続けるものと扱われます。
このため、例えば、「20歳から30歳」、「31歳から40歳」と入力すべきところを、「20歳から30歳」、「30歳から40歳」と入力すると30歳の1年間が重複する扱いになります。
入力した期間に重複がある場合、ご質問のようなメッセージが表示され、試算結果のグラフにフィルターがかかりますので、入力内容をご確認ください。
※ 重複した期間はそれぞれが年金額の計算に使われますので、実際の見込額よりも多い金額が表示される場合があります。

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公的年金シミュレーターでは、働き方・暮らし方について年単位で期間を入力するため、入力した年については1年間を通じて同じ働き方・暮らし方を続けるものと扱われます。
このため、例示の方の場合、働き方・暮らし方の入力欄に「20歳から40歳まで」と入力すると、20歳1か月目から40歳の12か月目までの21年間として計算されてしまいます。この場合、「20歳から39歳まで」と入力すれば、正確に20年間として計算されます。

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入力した国民年金第1号被保険者の期間のうちに免除期間がある場合に、免除された実年月数を入力してください。
(例)
・1年2か月間の場合:  1年 2月 と入力
・2年の場合:      2年 0月 と入力(月のところは自動入力)
・6か月の場合:     0年 6月 と入力(年のところは自動入力)

6 試算結果

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試算結果のグラフに段差ができるのは、主に、年金受給後に働き出したり賃金が変化したとき(在職老齢年金)、仕事を辞めたとき(退職時改定)、65歳以上70歳未満の間に厚生年金に加入しながら、老齢厚生年金を受給しているとき(在職定時改定)、65歳や70歳に達したときです。(これらに該当する場合でも、年金額が変化しない場合もあります。)
詳しい説明については、厚生労働省ホームページの「公的年金シミュレーター使い方ホームページ」をご覧ください。
なお、画面構成上、試算グラフの軸の縮尺を試算結果内容に合わせて変動させているため、年金額に変動がなくてもグラフの大きさが変化する場合があります。

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公的年金シミュレーターの試算結果は年額表示となります。

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試算結果における端数処理については、千円単位以下を四捨五入して表示しています。

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70歳未満の方が厚生年金保険に加入した場合や、70歳以上の方が厚生年金の適用事業所に勤務する場合には、老齢厚生年金の額と賃金の合計額に応じて、年金の一部または全額が支給停止となる場合があります。これを在職老齢年金といいます。
公的年金シミュレーターの試算結果においては、在職老齢年金の仕組みを考慮した受給見込み額が表示されています。なお、表示されているのは在職支給停止後の年金額であり、支給停止額そのものについては表示されておりません。

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公的年金シミュレーターでは、老齢年金の合計額を表示しています。基礎年金と厚生年金の内訳は表示されておりません。

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公的年金シミュレーターは、年金額を簡易に試算するという観点から、老齢年金のみを試算の対象としておりますが、老齢年金の一部の給付については試算の対象としておりません。主なものについては、以下のとおりです。
・60歳代前半に支給される特別支給の老齢厚生年金
・老齢厚生年金の配偶者加給年金額
・老齢基礎年金の振替加算

※在職老齢年金や、経過的加算については、試算において考慮されています。

より正確な年金見込み額の確認をする場合には、日本年金機構の「ねんきんネット」の活用をご検討ください。

ねんきんネット(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/n_net/index.html

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公的年金シミュレーターでは、在職定時改定の仕組みを考慮した受給見込み額が表示されています。
本来制度を簡略化して試算しているため実際の年金額とは異なる場合があります。簡略化した内容については、公的年金シミュレーター使い方ホームページQ&A( https://www.mhlw.go.jp/stf/simulator_QA_6.html )をご覧ください。

7 税・社会保険料額の試算

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表示している税・社会保険料額は、年金受給開始時点の試算です。税・社会保険料率等の前提は令和4年度の東京都新宿区を参考としていますが、 詳細は公的年金シミュレーター使い方ホームページQ&A( https://www.mhlw.go.jp/stf/simulator_QA_9.html )をご覧ください。